天声人语 11.7 立冬

来源:百度文库 编辑:神马文学网 时间:2024/04/27 16:54:47

東京にある日本民藝(みんげい)館をつくった柳宗悦(やなぎ?むねよし)は、身の回りで使われている陶器(とうき)木工品(もっこうひん)など、日常の道具に美しさを見いだした人だ。それら民衆工芸の美しさは、人の手で作られるからこそだと『手仕事の日本』(岩波文庫)に書いている

东京的日本民艺馆创作者柳宗悦,从日常生活的陶器和木工艺品及日常用品中找到许多美感。综合这些民间工艺的美感,著了一本手工制造方面的书——《日本的手工》

    手が機械と違うのは、心とつながっているからだと柳は言う。〈手はただ動くのではなく、いつも奥に心が(ひか)えていて……働きに悦(よろこ)びを与えたり、また道徳を守らせたりする〉。手仕事とは心の仕事にほかならないと、名高い目利きは唱えている

柳先生说,手工和机器的不同点在于,手工和心是紧密相连的。(手不仅是在工作,而是和内心相感应……能从活计中体会到愉悦,并且坚守道德情操)。正因为手工意味着心灵的工作,所以被许多又名的鉴定家所传扬。

    その「手と心」の関係について、米国から愉快なニュースが届いた。手が(あたた)まっている人は、冷えている人に比べて、他人に対して優しくなるそうだ。大学の研究グループが実験結果を発表した

手和心的关系,从美国传来的愉快消息中体现出来。大学的研究结果显示,对于他人来说,手温的人似乎比手凉的人更友善。

    たとえばホットコーヒーのカップを持った人は、アイスの人より他人を好意的に評価する傾向(けいこう)が見られたという。温湿布と冷湿布でも似た傾向が現れた。やはり手の奥には心が控えているのか。手のぬくもりは無意識のうちに心に(むす)びつくらしい

比如说,与手持冰水的人相比,人们更倾向给手持热咖啡的人有亲切感的评价。温毛巾与冷毛巾也更有这样的相似点。到底还是手是由内心控制的吧。手的温暖无意间与心紧紧连系在一起。

    北からは雪の便(たよ)りが届いて、きょうは立冬。季節の(めぐ)りは順調らしく、近所の雑木林(ぞうきばやし)は緑がだいぶ色あせた。通り雨がぱらぱらと枯れ葉を鳴らすような日には、温かいカップを両手でそっと(つつ)むのが「心」にはいいようである

从北方传来了雪的音讯,今天是立冬。季节往复循环,邻近的植物早已将绿色褪去。在阵雨扫枯叶的声声淅沥中,两手捧着温热的水杯,心里也会感觉很温暖。

    〈「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ〉という歌が俵万智さんにあった。白い息に手をこすり合わせる2人が()かぶ。「寒いね」の会話もいま、北から南へと、急ぎ足で列島を(くだ)っているのに違いない。

俵万智さん在歌中写到“如果说一声‘好冷啊’,会有人也说一声‘是啊,好冷’是多么的温暖”。脑海中浮现出互相哈气给手取暖的两个人。“好冷啊”这样的对话,现在一定从南至北迅速地传开。